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糸魚川市「駅北子育て支援複合施設」予定地 建物解体費9800万円 議会で指摘 当初概算から4200万円増

 糸魚川市は、整備計画を進めている「駅北子育て支援複合施設」の建設予定地(同市大町2)にある既存施設(旧東北電力糸魚川営業所ビル)の解体工事費9800万円を、市議会6月定例会の補正予算に計上した。

 実施設計をした上で、基本計画で示していた当初概算額5600万円から4200万円の増となり、27日に開かれた市議会総務文教常任委員会の審査で、市側の概算の甘さを指摘する厳しい意見が相次いだ。

 米田徹市長は「概算という中で出した数字。大きくずれていることは申し訳なく思っている」と答弁。内山俊洋都市政策課長は「結果的に数字が大きくなったことは反省点」とし、人件費、資材の高騰、調査費の積み上げなどを増額の要因に挙げ、近隣の類似施設を例に取った算出根拠を説明して理解を求めた。

 田原実委員は増額となった経緯や詳細をただし、「ずさんなことを示した。しっかり精査したのか」と言及。古畑浩一委員は「信用に値しない数字。見込みが大きくずれたら、それは単に適当な数字。到底認められない」と反発した。

 同委員会に付託された一般会計補正予算案は賛成少数で否決された。