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元十両・王輝が引退 海洋高出身者 初の関取

新十両昇進を決め海洋高校章入りの化粧まわしを着けた王輝(提供写真、2020年9月)

 日本相撲協会は28日、元十両の王輝(28、本名・小池一毅、錣山、海洋高出、関川村出身)の引退届を受理したと発表した。5月場所は三段目東66枚目で5勝2敗だった。

 王輝は中学2年生の途中から能生中に転校し、3年時の中部日本選抜相撲大会団体戦で準優勝、全国中学大会個人戦で3位に輝いた。海洋高を中退し、2013(平成25)年7月場所で初土俵を踏んだ。

 左四つ寄りを得意とし、20年9月場所で十両に昇進したが、15戦全敗で幕下に落ちた。関取在位は1場所。近年はけがが重なり、満足な結果を残せなかった。新十両会見では当時の錣山親方(元関脇寺尾、昨年12月17日、60歳で死去)と共に会見に臨んでいた。

 王輝の後に海洋高から角界入りする力士が増えた。同校出身力士で初の関取。〝パイオニア〟として道を開き、中高時代に指導した海洋高相撲部総監督の田海哲也さん(県相撲連盟理事長)は「関取になるのは限られた力士だけ。一場所でしたが、よく頑張ってくれました。次の第二の人生も応援していきます」とねぎらった。通算成績は65場所、231勝192敗34休。