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伝統楽器の響き全身で 和太鼓奏者上田さん迫力演奏 高田特別支援学校でアウトリーチ

和太鼓奏者・上田さんが高田特別支援学校で演奏。児童、生徒も参加しての演奏体験や、音楽の力についても語った

 和太鼓奏者、上田秀一郎さんによる演奏会が19日、上越市寺町1の県立高田特別支援学校(福田功校長)で開かれた。太鼓の説明から児童、生徒による体験までを通じ、日本の伝統楽器の響きを全身で感じた。

 上越文化会館のアウトリーチ(芸術普及事業)の一環。上田さんは高校時代から太鼓を習い始め、阪神大震災の時、避難所で演奏を披露した経験から活動を開始。世界中で演奏活動を行っている。

 オープニングは、上田さんが大太鼓や締太鼓、うちわ太鼓など16個を一人で演奏。音も響きも異なる太鼓を打ち分け、体を震わせる音を児童や生徒に届けた。太鼓の説明では、「牛の皮から木に至るまで、太鼓を作るために命をもらっている。感謝を忘れず、良い音を届けようと心を込めている」と思いを語った。

 児童、生徒の演奏体験では、三つのリズムを組み合わせたおはやしを演奏。上田さんは「太鼓の曲は譜面ではなく、言葉で伝え、作られてきた」と解説し、太鼓と手拍子、かけ声で、会場一体となって奏でた。最後は、東日本大震災の復興支援の一環で作曲した大太鼓の曲、「光の道標(みちしるべ)」を披露し、締めくくった。