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100の露店で町にぎわう 300年以上続く伝統行事 お引き上げが開幕 柿崎区

浄福寺境内の露店で射的を楽しむ子どもたち(20日午後4時ごろ)
友達との露店のそぞろ歩きは楽しみの一つ。肉巻きおにぎりなどを購入

 300年以上続く柿崎区の伝統行事「お引き上げ」が20日から始まった。22日まで3日間。住吉町・旭町通りに約100の露店が連なり、各種イベントも企画され、町ににぎわいをもたらす。

 正しくは「報恩講お引き上げ」といい、浄土真宗の宗祖、親鸞聖人の命日に行われる法要のこと。命日は1月16日(陽暦)のため雪国では真冬に行うのは厳しく、参拝者が集まりやすい、田植え後の6月に引き上げられたのが名前の由来となっている。

 今年は、4年ぶりに復活した昨年よりも20店以上多い約100店が飲食やゲームなどを提供。初日は夕方から学校帰りの子どもたちや仕事を終えた大人が続々と繰り出した。

 柿崎小は給食後下校の早上がりに。浄福寺境内で友達と射的を楽しんでいた星野泰輝君(4年)は「射的や型抜き、くじ引きなどが楽しみ」と声を弾ませた。20年以上出店しているというクレープ店の丸山孝さん(73、埼玉県越谷市)は「顔なじみの人たちと会うのが楽しみ」と笑みを浮かべた。

 諏訪中央会館の特設ステージでは夕方時間を中心に各種ショーが催され、最終日夜に大民謡流しで締める。約180人が参加予定。主催の柿崎観光協会・平野伸二会長(73)は「300年以上続く伝統の祭り。今年は市内全域に回覧板などで周知した。大勢の方々に来ていただきたい」と歓迎の思いを表した。

友達との露店のそぞろ歩きは楽しみの一つ。肉巻きおにぎりなどを購入