文字サイズ

惜しまれながら最後の指導 春日山町1の保坂惠美子さん 春日新田で体操教室

保坂さん(奥)が春日新田の教室で最後の指導を行った
春日新田の教室では保坂さん(前列中央)最後の指導となった。参加者からは「10年間に感謝」「先生がいないと寂しい」などの声が聞かれた

 上越市春日山町1の中高老年期運動指導士、保坂惠美子さん(84)は17日、同市春日新田1の春日新田町内会館で開かれた体操教室で、同教室最後の指導を行った。

 保坂さんは長年、市主催や地域の体操教室で講師を務めている。モットーは「明るく、仲良く、元気に、楽しく、無理せず」。教室ではストレッチや頭の体操などを行い、高齢者の健康寿命延伸に寄与してきた。

 同所での教室は地域の有志らが保坂さんを招いて発足。月3回のペースで開講し、昨年11月に10周年を迎えた。保坂さんはこの節目に当たり、かねて育成してきた後進に道を譲ることを決意。次回から渡邉真紀さん(40)が指導に当たる。

 この日の教室には12人が参加。保坂さんは普段通りストレッチを指導し、後半は渡邉さんにバトンタッチ。続いて保坂さんのお別れ会が開かれた。教室メンバーの本山芳枝さん(74)は「優しい言葉で、時に厳しく手抜きをしない指導が魅力。私たちの健康維持につながっている」と話した。渡邉さんは「保坂先生のように、参加する皆さんの健康維持のお手伝いができたら」と意欲を示した。

 保坂さんは今後、自身が主催する春日山町1の「ハッピー体操教室」、上越総合体育館で開かれる市主催の教室を継続。ゆくゆくは教え子への引き継ぎを考えているという。「教室は楽しくなければ続かない。『来て良かったな』と思われる指導を心がけ、後進にも伝えたい」と話している。

春日新田の教室では保坂さん(前列中央)最後の指導となった。参加者からは「10年間に感謝」「先生がいないと寂しい」などの声が聞かれた