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縫いぐるみ使い雪崩救出 板倉区地すべり資料館 親子対象に防災教室 

雪崩からの救助体験。ビーコンとゾンデ棒を頼りに、雪に埋まった縫いぐるみを親子で探し出して掘り当てた

 県と上越市は10日、板倉区猿供養寺の地すべり資料館で「親子雪崩防災教室」を開いた。上越、妙高両市から親子26人が参加し、雪崩の仕組みを学んだり、雪崩からの救助を体験したりした。

 毎年この時季、親子で防災意識を高めてほしいと開いている教室。妙高砂防事務所の「雪崩博士」、片山修一さんは講義の中で、雪崩には新しく積もった表面の雪だけが滑り落ち、速度が速い「表層型」、速度は遅いが積もった雪が全て滑り、破壊力が強い「全層型」があると解説。発生してから逃げるのが困難なため、対策として起こりやすい場所を知って動かない、早めに避難する、気象予報に注意するの3点を挙げた。

 体験では雪中に埋まった縫いぐるみ「クマ太郎くん」を捜索。雪に突き刺して雪下を探るゾンデ棒、雪中にいる人の距離を知らせるビーコンを使って探し出して掘り当てた。この他、雪崩発生装置で仕組みを学んだり、防災体験として新井消防署による車両展示、消火器体験も行った。

 母親と参加した海澤紗瑛さん(稲田小3年)は、防災に興味があって参加。母の実家が山手で大雪も経験していて、「雪崩の恐ろしさがよく分かった。もしもの時は教わったことを守りたい」と話した。