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豪快厄落とし 4年ぶり「裸胴上げ」 藤崎観音堂 大の字で宙舞う

厄年の男性らが順に勢いよく放り上げられ、大の字姿で宙を舞った

 糸魚川市指定無形民俗文化財「藤崎観音堂裸胴上げ」が17日夜、同市藤崎の藤崎観音堂で行われた。新型コロナウイルスの影響で4年ぶり。下帯姿の男衆が厄年などの男性たちを順に担ぎ出し、天井に向かって放り上げ、豪快な厄落としを繰り広げた。

 観音堂にまつわる伝統の小正月行事で、江戸時代初期に始まったとされる。男衆が「メッケター(見つけた)」と叫びながら男性を担ぎ出し、頭上に持ち上げて「サッシャゲー(差し上げる)、サッシャゲー」と叫びながら堂内を荒々しく練り歩いた後、音頭取りの「ヨイヤーサー」の掛け声に息をそろえ、3回ほど上下にあおって勢いよく放り上げた。

 堂内は熱気に包まれ、見守る参拝者から拍手と歓声が上がった。胴上げを受けた男性の一人(28)は「初めての経験。びっくりするぐらい活気があった。厄払いして、良い一年になれば」と笑顔で話した。