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高田農業高 栽培〝コシ〟600キロ有償提供 富寿しグループへ シンガポール4店で使用

生徒を代表し上原君(左から3人目)と小出君(同4人目)が宮嵜副社長(左端)と恩田浩司仕入部長にコシヒカリの袋を手渡した

 県立高田農業高(阿部愼校長)は、農業生産コース2、3年生が栽培したコシヒカリ玄米を、富寿しグループを運営する宮崎商店(上越市南本町3)に提供する。同グループがシンガポールで展開する4店舗で使用される。

 同校は農業生産に関する国際的な認証制度「GLOBALG.A.P.(グローバルギャップ)」を令和2年度から取得し、米作りに取り組んでいる。

 国際認証を生かし、海外への販路拡大を模索しており、シンガポールで本県産食材にこだわった経営をしている同グループへ有償提供することが決定。宮崎商店の宮嵜富夫副社長は「夢のある話で、プロジェクトに賛同した」と話す。

 玄米600キロを有償提供し、現地サプライヤーを通じて4店舗へ届けられる。発送は来年1月、店舗での提供は2月末から3月ごろからと予定されている。店内では高校生が育てたコシヒカリであることをPRする。

 21日に受け渡しのセレモニーが同社で行われ、栽培に取り組んだ上原凌君(3年)と小出悠斗君(同)が生徒を代表してコシヒカリを手渡した。上原君は「自分たちが作ったコメが遠くの人に食べてもらえるのはうれしい」、小出君は「苦労して作ったので、とてもうれしい。日本の高校生がこんなコメを作れるのかと驚いてもらいたい」とそれぞれ話した。