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津波被害から復旧 なおえつ海水浴場安全祈願祭 13日に海開き

安全祈願祭に臨むなおえつ浜茶屋組合の桑原代表理事(中央)
海開きに向けて浜茶屋の設置工事が進められている

 なおえつ浜茶屋組合(桑原尚二代表理事)は1日、上越市のなおえつ海水浴場で安全祈願祭を行った。13日の海開きに向け安全を祈願し、1月の能登半島地震で受けた大きな被害からの復旧へ思いを新たにした。

 同海水浴場は能登半島地震による津波被害を受け、7軒の浜茶屋が全半壊した。県と市による漂流物の撤去が行われ、本年度は浜茶屋5軒が営業を行う。海水浴場は13日から管理員が配置され、8月18日まで営業する。営業開始に向け、同市による避難階段設置が進められている。

 神事は八坂神社の岩片稔彦宮司によって執り行われた。桑原代表理事は「来場者の7割が群馬、長野からで、地元の関心は低いのかと思っていたが、地元の人から多く声をかけてもらい励みになった。様子見だけでもいいので、ぜひ足を運んでもらいたい」と話した。浜茶屋の設置工事は例年より約1カ月遅れというが、現在、4割程度が完了、海開きまでに完成する。

 中川幹太市長は「大きな被害を受けたが、皆さんの尽力でここまで復興した。海水浴客でにぎわうことを楽しみにしている」とあいさつした。今年は14日に「SEA TO SUMMIT」のエイド開設、8月18日に郷津海岸花火大会を、8月にかに汁祭りを予定している。

 避難階段は海岸から県道大潟上越線をつなぐもので、2カ所に仮設の踊り場付き階段を設置する。海開きの13日までの完成を予定しており、今後は本格的な階段設置を検討する。

 同市のたにはま、鵜の浜、柿崎中央の各海水浴場も13日から8月18日まで開設する。

海開きに向けて浜茶屋の設置工事が進められている
海岸から県道に垂直避難するために避難階段設置工事が進められている