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新十両・嘉陽(海洋高出身)会見 粘り強く自分の相撲取る 化粧まわしに感謝と決意

記者会見に臨む嘉陽
化粧まわし贈呈式で母校の在校生たちから応援を受けた

 大相撲で来場所(7月14日初日、愛知・ドルフィンズアリーナ)の十両昇進を決めた嘉陽(24、中村、能生中―海洋高―日本体育大出、那覇市出身)は11日、母校の県立海洋高で化粧まわし贈呈式と記者会見に臨み、感謝と決意を表した。記者会見の一問一答は次の通り。

 ―化粧まわし贈呈について、思いは。

 地元の人たちが応援してくださってできた化粧まわし。本場所で締めて、勝てるように頑張っていきたい。

 ―中高6年間の思い出は。

 毎日、遅い時間まで稽古をして、次の日も朝早い時間から稽古する繰り返しの毎日が印象に残っている。

 ―中高6年間で学んだことで、今も(自身の中で)生きていることは。

 あいさつ、返事、言葉遣いなど。いろいろなことを中高で教えていただいた。

 ―(1学年後輩の)大の里との思い出は。

 毎日、みんなで「きつい、きつい」と言っていた。「インターハイで優勝しよう」とか、日本一を目指して頑張っていた。

 ―海洋高出身力士が(関取として)活躍していて、そこに(自身も)加わるが。

 良い報告ができるように頑張る。

 ―自身の相撲の持ち味は。

 粘り強さ。相手の力を利用して相撲を取ること。

     ◇

 中村親方(元関脇嘉風) 本人の努力で新十両の座をつかむことができた。ここ(糸魚川)でおいしい空気を吸って、おいしい食事をいっぱい食べて、厳しい稽古に耐えた結果だと思う。(嘉陽にとって)ここでの6年間は大きく、ここでやってきた相撲で、まだまだ上までいけると思う。背中を押していきたい。

     ◇

 中高時代に指導した田海哲也・海洋高相撲部総監督 (嘉陽は)中学時は補欠にも入れなかったが、高校1年の後半から2年生くらいに頭角を現した。関取になれたのが夢のようで、「本当によくやってくれた、頑張ったな」と。身長は大きくないが敏しょう性、瞬発力、スピード、切れ、ここ一番の勝負強さがある。これからどんどん花開いてもらえれば。

     ◇

 【プロフィル】海洋高時代に現・白熊、大の里らと組んで選抜十和田大会、弘前大会で優勝。日本体育大4年時に全国学生選手権団体優勝、全日本選手権個人5位入賞。卒業後は二所ノ関部屋に入門し、令和4年5月場所で三段目90枚目格付け出しデビュー。幕下西筆頭の位置で臨んだ同6年5月場所で5勝2敗と勝ち越し、新十両昇進を決めた。6月に中村部屋に転籍。身長171センチ、体重156キロ。得意は突き・押し。

化粧まわし贈呈式で母校の在校生たちから応援を受けた
贈呈を受けた花束を手に、拍手に包まれながら中村親方と共に退場
化粧まわし贈呈式に先立ち糸魚川市役所を表敬訪問し、歓迎を受けた