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上越市在住のイシダキョウコさん 夢かなえ創作童話集刊行 思い入れ強い3編収録

初の著書となる『ぼくのかあさん』を刊行したイシダさん

 上越市在住のイシダキョウコさんは初の著書となる『創作童話集 ぼくのかあさん』は刊行した。これまで作った童話の中から思い入れの強い3編を収録している。

 イシダさんは1963年生まれ。子どもの頃から読書と作文が好きで、児童文学作家の杉みき子さんの「高田子どもの本の会」に所属。20年ほど前に杉さんが講師を務める同市の童話創作講座で優秀賞を受賞したことをきっかけに創作に取り組んでいる。

 書名にもなっている「ぼくのかあさん」は寓話(ぐうわ)の「ウサギとカメ」をモチーフにした。優しいが動きがゆっくりな母に飽き足らない子ガメが、ウサギとの競争を通して母やカメであることの良さに気づいていく物語。ほかに童話創作講座で書いた初の作品「まほうのチューインガム」、小川未明文学賞で最終選考に残った「2年1組加藤先生と地球放送室」の全3作品を収録している。

 挿絵は「まほうの―」が三上友也さん、ほかの2編とカバーは山崎和代さんが担当。童話らしくハードカバーで厚めの紙を使い、「ぼくのかあさん」は対象の年長児が読みやすい文字の大きさと文章の構成にするなど、細かいところまでこだわって制作した。

 初の書籍は「大満足の出来。形になって夢がかなった」と喜んでいる。杉さんからは「創作は内面からにじみ出てくる。こうありたいという生き方を教わった」と感謝を抱き、刊行を報告して「大変喜んでもらい、うれしかった」と話した。

 同書はA5判56ページ、税込み1320円。春陽館書店(同市本町4)、文美堂書店(同市本町5)、深掘印刷所(同市中央2)で販売している。問い合わせは深堀印刷所(電025・543・2041)へ。