文字サイズ

衛星データ・AI活用し栽培管理 田植えと施肥など実演 JAえちご上越

22日に糸魚川市で行われた実演会。「ザルビオ」のデータを基に、田植えと自動的に量を調節する可変施肥機能を参加者の前で実演した

 JAえちご上越は22日まで、衛星データとAIを活用した栽培管理のサポートや作業効率化を図るシステム「ザルビオ」に対応した農機の実演会を開いた。最終回の同日は、糸魚川市堀切のほ場で行い約30人が参加。田植えと同時に、過去の生育状況を基に自動的に量を調節して施肥を行う様子などを見学した。

 ザルビオは過去の収量などから、ほ場の地力、生育をマップ化し、対応した農機で生育状況に応じた施肥作業が可能。人工衛星の映像を基に、リアルタイムでの状況確認や今後の生育予測、病害リスクの事前察知なども可能。資材高騰や人材不足など、農家の厳しい現状において、省力化につながると期待されている。

 同日はザルビオに対応したトラクターで田植えと同時に施肥を行った。肥料の散布量は、過去のデータで収量が少ない地点には多く、多い地点には少なく、自動的に量が調節された。

 今後は隣接する通常のほ場と、生育状況や収量などを比較していくという。JAえちご上越農業対策課の高梨尚課長補佐は「昨年の異常高温もあり、農家の厳しい状況は続いている。省力化、低コスト化で、農家の収益向上につなげたい」と話した。