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当選者に証書付与 市議選から一夜 喜びから責任実感 上越市選管 

初の選挙戦で3800票を集め、トップ当選した滝澤陽一氏(中央。21日、柿崎区の事務所で)
上越市選挙管理委員会の澤海委員長からの当選証書を神妙な面持ちで受け取る本城氏

 上越市選挙管理委員会は22日、21日の市議選で当選した32人に当選証書を付与した。32人は引き締まった表情、またはにこやかに証書を受け取り、当選の喜びと有権者の付託の重さを実感した。今回当選した議員の任期は、29日から2028年4月28日までの4年間。

 市選管の澤海雄一委員長は「日々刻々と社会情勢は変化している。市民の幸福と市政の発展のため、尽力してほしい」と激励した。

 今回の市議選で当選したのは現職19、元職2、新人11の32人。最多得票は無所属新人で柿崎区の滝澤陽一氏(55)で3800票。滝澤氏は証書を受け取った後「多くの人から支援を受けたと実感し、身の引き締まる思いだ。未来の子どもたちのため、頑張ってやっていきたい。主役は市民。行政と協力し、より良い方向へ進めていきたい」と意気込みを語った。

 政党別の議員数は公明党2、立憲民主党1、日本共産党3、参政党1、無所属25。市議会には現在6会派があるが、現職議員の引退や落選による構成人数の変更があり、今後再編があるか注目される。

 立憲民主党の新人で初当選した中門前2の熊倉隆将氏(34)は「政党公認で当選したため、今後関係者と相談しながら決めていきたい」、同じく初当選した大和1の新人、平原留美氏(47)は「より勉強ができるところはどこか、見極めたい」と話していた。

◇「是々非々貫く」 通算12期目の当選果たした本城文夫氏

 32番目で当選した無所属で元職の本城文夫氏(83)は、今回で通算12期目。旧上越市時代、1972年の市議選で初当選して以来、2016年に一度引退するまで、11期44年にわたり市議を務めてきた。今回は一念発起して引退を撤回、市議選に挑み当選を果たした。

 自身の高齢化だけでなく、支持者の高齢化や久しぶりに稼働する組織など、課題は多かったが乗り切った。

 本城氏は22日、当選証書付与式に出席。「現状、議会と行政は対立しているという感触。一体感を持てる感じにしたい。中川市政とは、もともと『是々非々』を貫いてきたので、賛同するところは賛同するし、問題があれば議会人として意見していく」と述べた。

上越市選挙管理委員会の澤海委員長からの当選証書を神妙な面持ちで受け取る本城氏