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フォッサマグナミュージアム・長者ケ原考古館 開館30周年 多彩な催し節目飾る

記念式典でくす玉を割り、30周年の節目を祝う米田市長(左から3人目)ら(フォッサマグナミュージアム)
記念特別展はすごろく形式の内容。さいころを振って出た目の数だけ床面のマスを進み、楽しみながら30年の歩みをたどる(同)

 糸魚川市で1994年に開館したフォッサマグナミュージアムと長者ケ原考古館の30周年記念式典が21日、同市一ノ宮の同ミュージアムで行われた。併せて記念講演会を行い、記念特別展がスタート。多彩な催しで節目を祝い、今後に向けて気持ちを新たにした。

 記念式典では米田徹市長が主催者あいさつで、配布資料の内容が学芸員たちの抱負などが中心であることに触れながら、「ミュージアムも考古館も誇らしく思うが、何よりも大事で誇れるのはソフト(学芸員)」と強調。同ミュージアムの竹之内耕館長は謝辞で「地域の課題に応える博物館であり続ける」と述べ、引き続きの支援を求めた。

 記念講演会では、竹之内館長と宮島宏・元館長が「博物館30年を振り返って~開館から博物館を支えた二人の学芸員~」をテーマに講じた。記念特別展は6月30日までで、同ミュージアム30年の歩みをすごろく形式で楽しくたどる内容となっている。

 配布資料記載の学芸員の抱負は次の通り。(敬称略)

 【フォッサマグナミュージアム】

 ▽茨木洋介 糸魚川の大地の歴史をより魅力的にする、きっと糸魚川にもいたはずの「恐竜」の化石を見つけるよう努力します。

 ▽小河原孝彦 ユネスコにも認められた糸魚川の大地の恵みと災いを、一緒に考え解き明かしていく地域密着の博物館であり続けるよう努力します。

 ▽香取拓馬 大地の成り立ちを知ると、いつもの暮らしが少し豊かになる。そんな小さな感動を伝え続けていきたいと思います。

 ▽郡山鈴夏 「糸魚川市に来たらぜひフォッサマグナミュージアムに行ってください!おすすめ!」と皆さんが自信をもって宣伝できる博物館であり続けたいと思います。

 【長者ケ原考古館】

 ▽山岸洋一 これまで雑芸員として、数々の業務に従事して参りましたが、職業人生の集大成として、あまり十分でなかった研究分野の成果をまとめたいと思います。

 ▽小池悠介 世界に誇れる糸魚川のヒスイ文化。世界最古級の6500年前から人々を魅了したヒスイ文化を世界に発信していきたいと思います。

記念特別展はすごろく形式の内容。さいころを振って出た目の数だけ床面のマスを進み、楽しみながら30年の歩みをたどる(同)