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上越市防災アドバイザー 39人任命し研修会 能登半島地震受け実践的に 

本年度は新任12人を含む39人を任命。今後2年間、町内会や自主防災組織の訓練などに助言を行う
研修会では車いすの操作方法などを実践。元日の地震で避難行動要支援者の避難を手伝った人もいて、熱心に受講していた

 上越市防災アドバイザーの委嘱式が20日、同市木田1の総合体育館で行われた。新任12人を含む39人(前年度より6人増)が任命され、研修会を受講した。2年間の任期中に地域の防災活動促進や防災力向上を図る。

 同市では2012年度から、自主防災組織などへ専門的な知識のある防災アドバイザーを派遣。訓練などの助言を行うことで、防災活動の促進と地域防災力の向上を図ってきた。昨年度は前年度より16人増、コロナ禍で減少していた助言の機会も6回から91回に増えるなど、人員、活動の増強が図られている。

 今回は研修会も座学から、県上越地域振興局によるマイ・タイムライン研修、市社会福祉協議会による車いす操作研修など、より実践的な内容へとシフト。特に後者では、元日の能登半島地震で要支援者の避難に直面した人もいて、寝た状態の人を簡単に移動させる方法や、安全に車いすに乗ってもらう方法などを体験した。

 新任の木島英喜さん(46、港町1)は「元日の地震では、災害弱者のサポートがいかに大切か痛感した。サポート力をみんなで底上げしていきたい」と話した。市民安全課の星野悟史課長は「地震などの災害では自助、共助が必要で、地域の防災力向上がさらに必要。災害に強いまちづくりへ、皆さんの力を貸してほしい」と呼びかけた。

研修会では車いすの操作方法などを実践。元日の地震で避難行動要支援者の避難を手伝った人もいて、熱心に受講していた