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関根学園 逆転勝ち 15日に航空石川と 北信越高校野球

【関根学園―高岡商】関根学園は八回表一死三塁、7番大平の左中間を破る適時三塁打で勝ち越しに成功
八回表に同点適時打を放ち、その後勝ち越しのホームを踏んだ谷島(中央)

 福井県で13日に開幕した秋季北信越高校野球大会は14日、5県の代表16チームによる1回戦8試合が行われた。本県3位の関根学園は、福井市の福井フェニックススタジアムの第2試合で富山県1位の高岡商と対戦し、2―1で逆転勝利した。準々決勝は15日午前10時から福井県営球場で、石川県2位の日本航空石川と対戦する。

 ◇1回戦

 【福井フェニックススタジアム】

 ▽第2試合

関根学園(新潟3位)

000000020|2

000000100|1

高岡商(富山1位)

 ○…関根学園は先発の鈴木興丞(こうすけ、1年)が9回5安打1失点で完投し、富山の伝統校との接戦を制した。

 相手左腕も好投し、互いにチャンスを作りながらもあと一本が出ない、緊迫したロースコアの展開で終盤戦に突入。「想定した中で一番嫌な試合展開」(安川巧塁監督)の中で、七回裏に先制点を許した。

 関根学園はここから本領発揮。直後の八回表に一死から5番片桐優(2年)が二塁打で出て、6番谷島優輝(同)の右越え三塁打で1―1の同点に追い付き、続く7番大平慈温(同)が左中間を破る適時三塁打を放って勝ち越しに成功した。その後は粘る相手打線を振り切った。

 鈴木は112球を投げ抜き、9奪三振の力投。「7回に1失点してめちゃくちゃ落ち込んだが、先輩たちが『お前はよくやった。あとは俺らが点を取るから安心して見ておけ』と言ってくれて、その後、2点取ってくれた。本当に、先輩たちに助けられた」と感謝を口にした。

 関根学園は主力に富山出身の選手が複数いる。そのうちの一人、谷島は「先輩たちから譲ってもらったバットで、先輩たちの思いを込めて打席に立った」。八回表に同点タイムリーを放った後、勝ち越しのホームを踏んだ。意識していた地元の強豪を倒し、「ここで勝てたのは自分たちのこれからにとって大きい」と手応えをにじませた。

 次戦の日本航空石川は、関根学園が初めて北信越大会に出場した2016(平成28)年秋の1回戦で1―6で敗れた相手。安川監督は「あのときは北信越のレベルの高さを感じさせられた。その距離がどれだけ縮まっているのか、僕自身ちょっと楽しみに、チャレンジしたい」と意気込んだ。



◇きょうの試合

 ◇準々決勝

 【福井県営】

(1)日本航空石川(石川2)―関根学園(新潟3)(午前10時)

(2)東京都市大塩尻(長野2)―北陸(福井1)(午後0時30分)

 【福井フェニックススタジアム】

(1)帝京長岡(新潟2)―敦賀気比(福井3)(午前10時)

(2)星稜(石川1)―敦賀(福井4)(午後0時30分)

八回表に同点適時打を放ち、その後勝ち越しのホームを踏んだ谷島(中央)
九回5安打1失点で完投し、勝利をたぐり寄せた鈴木