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50年の伝統に幕 地域住民から大きな拍手 最後のはしご登り披露上越市消防団東大潟分団潟町消防部

地域各地を回り最後のはしご登りを披露し、「火の用心」を啓発したメンバー
最後のはしご登り披露に集まった潟町消防部やサポートのメンバー(出発前、大潟区潟町の神明宮で)

 万感込め最後の披露―。上越市消防団大潟方面隊東大潟分団潟町消防部(大橋準部長)は11日、約50年続いたはしご登りの最終披露を行った。地域各地を回り、培ってきた技を見せ、大きな拍手を受けた。

 現団員やOBによると、50年前、旧板倉町で明治時代から受け継がれる伝統のはしご登りを見た潟町の人たちが習い、持ち帰って始めたのがきっかけ。以来半世紀にわたり継がれ、毎年1月上旬の消防出初め式などで披露してきた。はしごを四方から鳶口(とびくち)で支えるため全体で30人以上が必要だが、団員が以前から半減し20人となり、継続は困難と判断、今回で区切りを付けることにした。

 この日は周辺消防部からのサポートも受け、午前中、地域の15カ所を回って披露。名調子の木遣り唄で士気を高め、登り手6人が約7メートルの高さの上で「一本しゃちほこ」「足かけ大の字」「八艘遠見(はっそうとおみ)」「腹亀(はらがめ)」などの技を披露。「火の用心」の幕を垂らし啓発した。本来は1月7の披露を予定していたが、能登半島地震の影響で延期となっていた。

 大橋部長(41)は「長年続いた潟町の行事なので、寂しさもあるが、時代の流れで(終了は)しょうがない。気持ちを込めて披露したい」と話した。父と親子2代で登り手となり、現メンバーで最も長い15年務めた金子喜典さん(42)は「続けられないのは先輩や地域の人に申し訳ないが、消防団員が少なくなりやむを得ない。長年、地域でやってこられて感謝したい」と思いを表した。

 披露の先々で住民らが出て、団員に「ご苦労さま」「ありがとう」と声をかけた。潟町1区で見守った女性(79)は息子も経験したといい、「さんざつないできて、最後と聞いて涙が出ちゃう。けがをしないように」と願い、温かい拍手を送っていた。

最後のはしご登り披露に集まった潟町消防部やサポートのメンバー(出発前、大潟区潟町の神明宮で)

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