文字サイズ

絶版作品を複製 前島密の紙芝居 上越市内48小学校に寄贈 前島密顕彰事業実行委

絶版となっていた紙芝居を、版元の許可を得て複製。(左から)早川教育長、新井会長、利根川館長

 前島密顕彰事業実行委員会(新井美智雄会長)は4日、前島密を題材とした紙芝居を上越市内の小学校48校に寄贈した。

 寄贈した紙芝居『前島密』は紙芝居出版社の教育画劇(東京都渋谷区)が昭和31年に出版。16枚組で、前島密の幼少期を中心とした半生と業績を描いている。長く絶版になっていたが、所有する上越市民が昨年に前島記念館(同市下池部)に寄贈。来年に前島密生誕190年を迎える記念として、同実行委が同社の許可を得た上で、60部を複製した。

 同日に新井会長と前島記念館の利根川文男館長が同市下門前の教育プラザを訪れ、早川義裕教育長に市立小学校分47部を寄贈。新井会長は「(前島は)一官僚として日本を作っていくため、江戸、日本、世界を鳥瞰(ちょうかん)図で見ていた。視点の高さと洞察力の深さをぜひ子どもたちに学んでほしい」と話した。

 紙芝居は前島記念館でも展示。イベントや学校見学などの際に上演を検討している。