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関川水系 治水対策に約1660億円 保倉川放水路は866億円

 国土交通省北陸地方整備局高田河川国道事務所は3日開かれた関川流域委員会で、今後「関川水系河川整備計画」を変更して治水事業を行う場合の、総事業費のおおまかな内訳を示した。事業費は2024年度から53年度までの30年で、関川本体の河道掘削が253億円、保倉川放水路の建設工事が866億円。事務などの諸経費を合わせると約1660億円となる見込み。当初想定していた536億円と比べると約3倍に膨らむ見通しだ。保倉川放水路の事業費は、経費を含め当初350億円程度とされていた。

 同事務所は放水路の目標流量を引き上げたことで掘削する土砂の量や橋、付帯設備の量が増加したほか、消費税率が2019年に引き上げられたことが影響したと説明している。また、工事予定区間には軟弱地盤が存在し、基礎の設置費用や土質改良工事費が膨らんだという。

 関川水系河川整備計画の変更について、国は当初今年3月までの変更を目指していたが、元日の能登半島地震による津波の影響などを踏まえ、1年遅らせ来年3月までの変更を目指している。