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目指せ!最下位からの脱却 「横断歩道・止まろう新潟! 渡るよサイン」キャンペーン

 皆さんは、信号機のない横断歩道で車が止まってくれなかったり、車の運転中、歩行者に気づかず事故を起こしそうになったり、ヒヤリとした経験はありませんか?一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が2023年に実施した「信号機のない横断歩道での車の一時停止率調査」において新潟県が全国ワースト1位という結果になりました。そこで「まるごと上越!」では県内で発行しているまるごと4誌合同で、「横断歩道・止まろう新潟!渡るよサイン」キャンペーンと称し、不名誉な最下位からの脱却を図るべく、キャンペーンを実施します。今回は、新潟県警察本部交通企画課安全対策係・岩野由理さんに新潟県の事故や交通ルールの状況を伺いながら、改めて交通安全対策について考えてみたいと思います。

増加傾向にある横断歩行者等妨害等違反
 毎年JAFが行っている「信号機のない横断歩道での車の一時停止率調査」は警察が関与していないので、そのデータと事故状況はリンクしていませんが、県警から出している道路交通法違反取締り状況の横断歩行者等妨害等違反データを見ると年々増加していることがわかります。さらに、2023年の新潟県内では、ここ5年間において横断歩行者等妨害等違反が最高の6277件あります。「一時停止状況全国調査」がワーストだった2023年のデータと増加傾向が合致しているので、やはり交通ルールを守っていない人が多いことを表していると思います。

ベテランドライバーほど注意
 横断歩道事故の年齢別データから、信号機のない横断歩道での事故件数の第一当事者(※)の年齢は40~60代が全体の54%と半数以上を占めています。運転に慣れたベテランドライバーほど、事故を起こしやすいということの表れです。今一度、安全運転を心がけてください。(※最初に交通事故に関与した車両等の運転者または歩行者のうち、当該交通事故における過失が重い者)

被害者は子どもやお年寄り
 過去5年で信号機のない横断歩道での車と人との事故件数は257件。そのうち負傷者の年齢別でもっとも多いのは0~14歳が47件で全体の約18・3%を占めます。続いて80歳以上が29件の約11・3%。小さなお子さんは背が低いため、ドライバーの視野に入りにくい可能性がありますし、子どもの「飛び出し」も原因に挙げられます。高齢者は、加齢に伴って視野が狭くなり確認不十分のまま横断をしている可能性もあるので、ドライバーは十分に気をつけましょう。

ドライバーは一時停止のルールを守って

信号機のない横断歩道の手前にある路面表示の「ダイヤマーク」

 まずドライバーは、信号機のない横断歩道を横断中または横断しようとしている歩行者を認めたときは、必ず横断歩道の手前で一時停止し、歩行者に進路を譲ってください。また、横断歩道等の手前での追い抜きは禁止されています。車両等は、横断歩道等およびその手前の側端から前に30メートル以内の道路においては、前方を進行している他の車両等(軽車両を除く)の側方を通過してその前方に出てはいけません。また、信号機のない横断歩道の手前にある路面標示の「ダイヤマーク」を見逃さないようにしてください。これは、この先に横断歩道または自転車歩道帯があることを予告しています。このマークを見つけたら前方をよく見て、安全な速度で進みましょう。

歩行者は“渡るよサイン”で意思表示を
 歩行者も横断歩道を渡る際は、ドライバーに横断意思を伝えてください。横断意思を伝える方法は、「手を垂直に上げる」「胸やお腹の前に手をかざす」「目で合図を送る」「顔や体を運転者に向ける」など様々です。子どもだけでなく全世代が、自分に見合った“渡るよサイン”をしましょう。


【県内で多発!2024年3月末現在、児童が巻き込まれる事故が6件】
 2月16日午後3時半前、新発田市で女性が運転していた車が下校中の8歳の児童3人をはね、このうち2人が重傷、1人は軽傷を負った。また、3月5日午後4時前、上越市で信号機のない丁字路交差点で下校中の低学年の男子児童が横断歩道上で軽自動車にはねられ、右足打撲などのケガを負った。この事故を含め、2024年に入ってから県内では信号機のない横断歩道上で児童が巻き込まれる事故が6件発生しています。

【罰則等】
横断歩道等における歩行者等の優先
◎罰則
 3か月以下の懲役又は5万円以下の罰金等
◎反則金
 大型車1万2千円、普通車9千円、二輪車7千円、原付車6千円
◎基礎点数 2点

【読者のヒヤリハット! 体験】
◎歩行者として危なかったこと
・学校の登下校で渡ろうとした時こっち側の車が止まってくれたので渡ろうとしましたが、向こう側の車が止まってくれず怖かったです。死ぬかと思いました。(ユウマさん/10代以下)
◎ドライバーとして危なかったこと
・二車線道路で、前の車が減速したので追い抜いた瞬間、横断歩道を自転車が走り抜けたこと。間一髪でかわせたが肝を冷やした。(ねこあんにゃさん/60代)
◎ドライバー側から歩行者へのお願い
・信号のない横断歩道で、渡るのか渡らないのかよくわからない歩行者が一番困る。はっきりとした意思表示をして欲しい。警察が推奨している「渡るよサイン」を歩行者がはっきりとするのがよいと思う。(ほわいとさん/50代)
※姉妹誌まるごと生活情報2024年3月23日号読者アンケートより

【小学生ポスターコンクール作品募集】
テーマ「横断歩道・止まろう新潟! 渡るよサイン!」
信号機のない横断歩道での交通事故をなくすため、「横断歩道・止まろう新潟! 渡るよサイン!」をテーマにポスターコンクールを開催します。小学生のみなさん、あなたの創造力を発揮して、安全な交通環境づくりに貢献しませんか?応募作品は、交通安全への意識を高め、新潟県内での信号機のない横断歩道における一時停止率向上に貢献することを目指します。皆さんの創造力あふれる作品をお待ちしております!

◎応募資格 新潟県在住の小学生
◎募集内容 オリジナルのイラスト等を使って、テーマに合ったポスターを制作してください。
      ポスター内には車のドライバーに向けたメッセージも入れてください。
 ☆作品の観点
  1.車のドライバーに対して一時停止を呼びかける内容
  2.横断歩道でヒヤリとした経験等を表現した内容
  3.車が止まり、安心安全に横断歩道を渡っている様子
◎応募締切 2024年6月30日(日)
◎賞品 最優秀賞:1万円の図書カード(1名)
    優秀賞:3000円の図書カード(10名)
◎主催 ㈱生活情報新聞社/㈱上越タイムス社/大島グループ
◎後援 新潟県/新潟県警察/上越市/妙高市/糸魚川市

応募方法など詳細はこちらから
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小学生ポスターコンクール作品募集