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6月2日から危険物安全週間 貯蔵タンクや防火・消火設備 先駆けて検査 上越地域消防局

30日に行われた立ち入り検査。消防、防火設備が適切に維持、管理されているかを確認した

 石油など危険物の安全管理を啓発する「危険物安全週間」が6月2日から8日まで、全国一斉に実施される。上越地域消防局管内では期間中、石油貯蔵施設などへの立ち入り検査を予定。これに先駆けて30日、上越市黒井の昭和瀝青工業関東事業所上越油槽所で立ち入り検査が行われた。

 この日の立ち入り検査では貯蔵タンク2基の周辺で、内容物が漏れたときに周囲への流出を防ぐ防油堤や、防火、消火設備が適切に維持、管理されているかなど、目視と書類で確認した。

 同社関東甲信越営業所の林真己所長によると、上越油槽所では24時間体制での設備監視の他、定期的に訓練を実施。元日の能登半島地震では職員が迅速に避難し、人的、物的被害はなかったという。「今後も日々の訓練で緊急事態への対応レベルを上げていきたい」と話した。

 上越地域消防局予防課によると、昨年の県内における危険物が関連した事故は60件(前年より11件減)。給油取扱所(ガソリンスタンド)の事故が24件で最も多く、同局管内でも同様の傾向だという。同課の宮川隆史危険物保安係長は「地震の影響も含め、各施設をきちんと確認していきたい」と語った。