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鳥の声聞き古道散策 上越市正善寺 山菜採りも楽しむ

中正善寺から正善寺ダムへ向かう古道を歩く参加者

 戦国時代に春日山城と周辺の砦(とりで)をつなぎ、その後は人々の生活道路や農道として機能した「正善寺古道」の散策会が21日、上越市下正善寺の正善寺工房発着で開かれた。

 市民24人が参加、鳥のさえずりや山菜採りを楽しみながら、一日かけて歩いた。

 コースは下正善寺から中正善寺に向かい、古道に入って正善寺ダムから横清水、宇津尾、トヤ峰の二つの砦を通り、同工房へ抜ける約5時間の行程。山を切り開いた道のため起伏に富む。周辺にはウドなどが生えており、参加者はビニール袋を片手に山菜採りも楽しんだ。

 正善寺ダムへ続く古道は、かつて水田だった湿地帯がいくつかある。参加者の女性は「こんな山の中に立派な田んぼを作って、さぞ大変だっただろう」と往時に思いをはせていた。

 主催した「正善寺地区指定棚田地域振興協議会」の小林完司会長は「参加者が古道を楽しく散策してもらえたらいい」と話していた。◇写真=中正善寺から正善寺ダムへ向かう古道を歩く参加者