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避難所開設 初動迅速に 上越市職員が研修 段ボールハウス設営など

段ボールインスタントハウスの設営を訓練
避難所の備蓄品について内容を確認した

 上越市は11、12の両日、災害時に開設される避難所の担当職員を対象とした初動対応研修と開設訓練を、同市総合体育館と上越勤労身体障害者体育館で行った。

 年度当初に実施している研修・訓練。例年は指定避難所を担当する新任の班長と対応職員を対象にしているが、本年度は能登半島地震の発災を受け、全班長、新任対応職員、福祉避難所の全対応職員ら約250人が参加した。

 発災時、同市では集会施設や学校など125施設で指定避難所を開設。市職員、自主防災組織(町内会)、施設管理者の3者が協力・連携し運営する。

 研修では避難所の種別、職員が初動対応でとるべき行動、避難所開設に係る3者の事前打ち合わせにおける留意事項などを確認。訓練では食料、ラジオや発電機、衛生用品など備蓄品の内容確認、段ボールのベッドやインスタントハウスの設営訓練を行い、発災時の迅速な対応に向けて心構えを新たにした。

 市では避難所開設・運営に係る事前準備と対応についてマニュアルを作成。これを基に対応職員へ備えを周知している。本年度からは能登半島地震で明らかになった課題を反映し、内容の一部を改定。備蓄品について、速やかに使えるよう梱包(こんぽう)を解いておく、賞味期限が近い食料の確認などを追記した。

 市危機管理課の岩崎健治課長は対応職員らへ「初動対応への心構え、職員間や町内会との情報共有をお願いしたい。(災害に備え)まずは自身の体調管理を大切に」と呼びかけた。

避難所の備蓄品について内容を確認した
段ボールベッドや間仕切りなど、福祉避難スペースに用いられる物品の設営を訓練した