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生きる力を表現 上越市・春秋会館で音と光のアート展示 ライトで揺らぎ演出

赤や青のライトに照らされる春秋会館。中央のオブジェは高さ約5メートル

 上越市本城町の円形建物「春秋会館」を舞台に、音と光で表現するアートの展示が3月30日、行われた。切なく力強い音楽と光のコラボレーションに、多くの人が足を止めて見入っていた。

 主催は上越市を拠点に「魚のいないアクアリウム」をはじめとするアート作品を手掛ける「クロスアーツプロジェクト」の相馬久人さん。会館の外壁に同市内の金属加工会社から提供された端材を組み合わせた高さ約5メートルのオブジェを置き、ライトで照らす。特殊効果のあるライトで揺らぎを演出し、炎に見立てた。音楽は京都を拠点に活動するインストゥルメンタル・バンド「NABOWA(ナボワ)」の山本啓さんの楽曲。

 相馬さんは元日に発生した能登半島地震で被災した人たちに寄り添い、生きる力を表現したいと制作に取り組んできた。イベントのメインビジュアルは、過酷な運命を背負いながらも力強く生きる瞽女をテーマにした。

 会場にはドライフラワー装飾やコーヒー焙煎(ばいせん)を手掛けるビンクロ(同市岩木)が臨時店舗を出店。収益の一部は上越市内の地震被害復旧のため寄付することにしている。