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鈴木香里武さんとコラボ企画 うみがたり「ごきげんようぎょ展」 幼魚の生態や魅力紹介

幼魚水族館から運ばれた〝卒魚〟を前に、幼魚の魅力を語る鈴木香里武さん
メインの展示会場で、訪れた人に解説する鈴木さん

 上越市五智2の市立水族博物館「うみがたり」は6月9日まで、特別展「ごきげんようぎょ展」を開いている。岸壁幼魚採集家の鈴木香里武さんとのコラボレーションで、さまざまな見せ方により「幼魚」の魅力を紹介している。

 鈴木さんは幼い頃から魚に親しみ、一昨年7月に静岡県清水町で幼魚水族館をオープンし、館長を務めている。幼魚について「学術的には卵からふ化してから繁殖能力を持つまでは稚魚だが、その中で泳ぐ力をつけて、自力で餌を追いかけられる状態を幼魚と考えている」と話した。

 会場の催事ホールには太平洋側、日本海側の幼魚11種類を展示し、成魚の写真や鈴木さんの手書きコメントを添えている。幼魚から成魚になったばかりの〝卒魚〟9種類も展示しており、初日の20日は幼魚水族館で〝卒業式〟を行った卒魚のお披露目除幕式が行われた。

 他にも鈴木さんが岸壁で幼魚を採集する道具や体験コーナー、動画上映などを行っている。鈴木さんは「幼魚は小さな体で大海原を生き抜くため、見つからないようにさまざまな生存戦略をしている。生き方の先生のような存在」とその魅力を語り、「2カ月半の会期中でも幼魚の成長を間近に見ることができる」と話した。

 5月5日正午から、鈴木さんと上越市内の漁港で幼魚を採集、同展で展示する「みんなでつくる幼魚水槽」を行う。参加費1000円、定員は小学5年生以上15人。申し込みは4月10日まで同館(info@umigatari.jp)へ。

メインの展示会場で、訪れた人に解説する鈴木さん