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春分の日 雪解け水で滝行 名立区赤野俣みそぎ会 心身清める

一心に川の水に打たれて心身を清める参加者
みそぎを前に「鳥船」などの儀式を行う参加者

 名立区赤野俣みそぎ会(高橋武司会長)は20日、同所の名立川でみそぎ錬成会を行った。県内外から参加した10人が川に入り、流れ落ちる水に打たれて心身を清めた。

 1992年に地元有志が立ち上げた同会は、今年で結成32年目。毎月、同所の天王滝(通称大滝)で滝行を行うなどの活動を続けてきた。活動を中断した時期もあったが、2011年に復活して以降は毎年、春分の日に滝行を行っている。

 午前8時になると、禊祓(みそぎはらえ)の神事を開始。白鉢巻きに足袋、ふんどし姿の参加者は、道彦(みちひこ)役の二ノ宮照男さん(74)の先導で、船の櫓(ろ)をこぐ動作で和歌を唱える「鳥船(とりふね)」などの一連の儀式を行った。

 同日は雲間から太陽がのぞき、柔らかな日が差すものの、気温は6度ほど。川の水温は肌を突き刺すような冷たさ。参加者は表情を引き締め、「エーイッ」と気合のかけ声で川に入った。川の中ほどまで進むと、一心に水に打たれた。

 同所での滝行は初めてという東京都町田市の男性(48)は、「雪解けの水はとても冷たく、身が引き締まる思い。自身と家族が健康で過ごせたらいい」と願っていた。

みそぎを前に「鳥船」などの儀式を行う参加者