文字サイズ

R5年産米食味ランキング 上越産コシは「A」 11年連続「特A」ならず

 日本穀物検定協会(東京都)は2月29日、令和5年産米の食味ランキングを発表した。上越産コシヒカリの食味はAで、最高ランクの「特A」に及ばず、11年連続の特A評価を逃した。県産こしいぶきの評価は昨年と変わらず「A'(ダッシュ)」だった。

 同協会によると食味試験には昨年より8点少ない144点が出品され、昨年より3点多い43点が特A評価を受けた。

 上越地域では昨年7~8月の記録的な猛暑と少雨で、もみが充実する時期に必要な水が確保できず、外見上の品質で判断する等級が著しく低下した。JAえちご上越の岩崎健二常務理事は、災害級の異常高温、渇水でコメの太りが悪かったことなどが直接味に影響したと分析。「梅雨明けまでは順調に生育が進んでいた。11年連続で特A達成ならず、残念」と悔しさをにじませた。

 今後の対策としては、田植えの時期と合わせた適性苗の生育、高温などを見越した追肥での後期栄養確保、土づくりとたい肥作りのほか、SNSを含めた気象やコメの生育に関する情報発信の強化、高温耐性品種の栽培奨励、作期分散などを掲げた。

 県内他地域では、魚沼コシが特Aを維持。下越コシは昨年のAからA'にランクダウンした。