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名古屋工業大研究開発インスタントハウス 上越市に105棟分届く 避難所で活用へ

届いた段ボールハウスを、市職員が屋根や壁など部材別に仕分けした
組み立てたインスタントハウス

 名古屋工業大(名古屋市)が研究開発した段ボール製の屋内用インスタントハウス105棟分が27日、上越市に届き、休館中の上越観光物産センター(同市藤野新田)に運ばれた。市は避難所に配備し、災害時の避難所運営に役立てることにしている。

 同大の北川啓介教授が考案したもので、段ボールの部材とポリプロピレンの留め具で組み立てる。広さは最大7・7平方メートル、高さは最高で2・8メートル。軽い素材のため組み立てが容易で、遮音性に優れるため避難所でもプライベート空間を設けることが可能だという。

 インスタントハウスは能登半島地震の被災地でも活用されている。同大によると、北川教授は元日の発災後、すぐに石川県輪島市の中学校へ10棟を届けたという。 

 上越市のインスタントハウスは、名古屋市を拠点に活動する動物福祉団体「SORA(ソラ)小さな命を救う会」を通じ、上越市内の経営者らでつくる「能登半島地震の支援・上越有志会」に届けられた。市職員が屋根や壁面など部材に応じて仕分け。配備の計画や保管方法をまとめ、避難所に置くことにしている。

組み立てたインスタントハウス