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早期リハビリで負担軽減 センター病院・小坂医師 骨折治療など解説 県理学療法士会市民公開講座

高齢者に多い骨折部位を説明する小坂さん

 新潟県理学療法士会は25日、上越市本城町の高田城址公園オーレンプラザで市民公開講座を開いた。上越地域医療センター病院整形外科部長の小坂泰啓さんが講師を務め、高齢者の骨折治療とリハビリテーションについて語った。

 市民公開講座は県内を持ち回りで行っている新潟県理学療法士学会の一環として実施。上越市で開かれるのは5年ぶり。

 小坂さんは長年の医師生活の中で高齢者の骨折患者が大きく増えたと解説。骨粗しょう症や認知症を背景としており、特に脊椎圧迫骨折と大腿骨近位部(足の付け根)の骨折は多く、リハビリの負担が大きいという。

 近年の医療は早期にリハビリを始めることが多いと説明。ベッドで横になっている期間が長いと骨粗しょう症の進行や筋力低下を招き、リハビリ期間が比例して長くなっていく。早期離床はリハビリの負担軽減のためとなる。

 小坂さんは自身が2年前に骨折し、自らリハビリ計画を立てた経験を振り返った。「モチベーションと計画が大事」と話し、目標や計画を立てること、日々のわずかな変化に喜びを感じることの大切さを強調した。