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元気に泥臭くプレー ただ1人の高卒新人 関根学園・山田龍青 会見で決意表明 オイシックス新潟アルビレックスBC 

「泥臭くプレーする」と色紙に書き込み、新入団の決意を表した山田選手
記者会見に臨んだ新入団選手と首脳陣。2列目中央が山田選手。首脳陣は2列目左が池田拓史社長、後列左が橋上秀樹監督、後列右が野間口貴彦チーム強化アドバイザー兼投手コーチ、前列右が新しい武田勝投手コーチ

 来季から日本野球機構(NPB)イースタン・リーグに参入するオイシックス新潟アルビレックスBCは8日、首脳陣就任・新入団選手記者会見を、新潟市のハードオフ・エコスタジアム新潟内会議室で開いた。NPB経験者を含む新入団選手が発表される中、ただ1人の高卒新人、関根学園高3年の山田龍青選手(18)も力強く抱負を述べた。同校からの入団は木ノ内正樹さん(38、現在トラバース軟式野球部所属=千葉県市川市)以来2人目。

 山田選手は色紙の抱負に「泥臭くプレーする」と書き込んだ。同じ遊撃手で二つ上の先輩、西武・滝澤夏央選手(20、関根学園高出)がよく口にするフレーズだ。「18歳らしく、元気に泥臭く頑張りたい」。滝澤選手と2軍戦で対戦する機会があるかもしれず、「ちょっとでも近づいた姿を夏央さんに見せて、しっかりと勉強したい」と、憧れの先輩の存在を口にした。

 日本高校野球連盟にプロ志望届を提出し、NPBドラフトで指名がなかったことから、声がかかっていた同球団を選んだ。「自分は新潟で生まれ育ったので、新潟で野球を盛り上げたいという気持ち」と話した。球団の編成部責任者によると、実際に夏の大会や練習試合などを視察する中でプレーぶりを評価し、内野手、特に二遊間の補強というチームのニーズと合致したという。

 自身の強みについては「スピード感のある守備と守備範囲の広さ」とし、打撃は「体も細いので、まずは体づくりをしっかりとやって、筋力をつけて、そこから技術に入っていきたい」と見据える。「一日も早く試合に出てチームの勝利に貢献できるように。サポーターに応援される、愛される選手になれるよう頑張りたい」と表情を引き締めた。

 今夏の県大会(2回戦)で敗れた球場、エコスタが本拠地となるだけに、「悔しい思いをしているので、上のレベルでその悔しさを晴らしたい」と思いを表した。

 高卒新人は1人だけ、現在のメンバーに加え、NPB経験者が入り、選手層は厚くなる。「すごい選手ばかりで、体の大きさの違いを感じたが、やってやるぞという気持ちが強くなった。これから厳しい戦いになると思うが、持ち味であるスピード感ある守備を磨いて、上の舞台であるNPBで通用するまでにしっかりと成長したい」と決意を示した。

 会見を見守った母・絵美さん(37、上越市御殿山町)は「小さい頃からは想像できない姿。無事入団が決まって安心しています。夏央君と戦うことがあれば楽しみにしたい」と、ホッとした表情を浮かべて話した。

◇橋上監督「十分戦える」 さらなる戦力補強も 首脳陣ら就任会見

 この日の記者会見ではNPB2軍戦に挑戦するチームの首脳陣や、前広島の薮田和樹投手(31)、巨人―横浜DeNAでプレーした田中俊太内野手(30)らNPB経験者の新入団選手らも抱負を語った。

 チーム編成について、橋上秀樹監督(58)は「来シーズンを見据え、高いレベルが想定される中、少しでも戦力アップを考え、こういう編成になった。イースタン・リーグのレベルも把握している。きょう集まったメンバーが十分に力を発揮できれば、互角以上に戦えると思う」と期待感を話した。

 同日現在、既存選手を含め43人。2軍戦参入の来季をにらみ、これまでの三十数人から増大している。池田拓史社長によると、さらに数人の交渉を進めているといい、「さらなる戦力アップの可能性を探りながら、編成を進めている。NPBに限らず、外国人選手、その他のカテゴリーでやっている選手についても追求したい」と明かした。

 新しく就任した武田勝投手コーチ(45)は「選手たちは、NPBを目指すことや復帰することに目標を置いていると思う。しっかり見て話し合って、技術を高め、サポートしたい」と思いを表した。

 池田社長は「ファームリーグで一番お客さんが入っているチームにしたい」と抱負。本拠地としてエコスタを、ほかに長岡市悠久山球場を使用するとし、「2球場以外にも新潟県内の複数の球場で試合ができるようにしたいと思うが、諸々精査している。今現在こちらと言える状況ではない」と話した。

 薮田投手は「まだまだ現役でできる。NPBに一番近い道ということで新潟を選ばせてもらった。NPB復帰が個人の目標。チームを引っ張っていけたら」と新潟への貢献を誓った。

記者会見に臨んだ新入団選手と首脳陣。2列目中央が山田選手。首脳陣は2列目左が池田拓史社長、後列左が橋上秀樹監督、後列右が野間口貴彦チーム強化アドバイザー兼投手コーチ、前列右が新しい武田勝投手コーチ