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「詐欺疑う」意識で 被害防ぐ心構え学ぶ 上越市消費者協会

詐欺の被害に遭わないための対策を学ぶ参加者

 上越市消費者協会(浦壁澄子会長)は2日、「詐欺被害対策を学ぼう」と題した講座を、同市本町3の雁木通りプラザで開いた。約40人が参加し、上越警察署の警察官から詐欺から身を守るために必要な知識や心構えについて学んだ。

 市内では架空料金請求詐欺、還付金詐欺といった特殊詐欺被害が多発。上越署管内の発生件数は10月末時点で22件。内訳は架空料金請求詐欺が10件、オレオレ詐欺が6件、還付金詐欺が4件、預貯金詐欺と融資保証金詐欺が各1件。被害額は約9460万円で、県内29署のうち件数、被害額ともにワースト1位となっている。

 同日は同署生活安全課の勝山豊係長が講話。勝山さんはこれらの数字を挙げ、「上越は確実に狙われている」と注意喚起。昔から詐欺被害が多い地域といい、周りの人に迷惑をかけたくないという気質も影響しているのではないかと話した。

 勝山さんは巧妙化する詐欺の手口について解説。防止策として「自分は大丈夫」という思い込みは持たないよう話した。通話を録音できる防犯機能付き電話の導入も勧めた。

 「詐欺は今や身近な問題で、予兆電話がいつかかってきてもおかしくない。『(詐欺)かもしれない』との意識で落ち着いて対処し、家族や警察に相談してほしい」と訴えた。

 浦壁会長は「年末の慌ただしい時期を目がけて、あの手この手で詐欺の手口が迫ってくる。自分や家族の生活を守るために意識を向けてほしい」と呼びかけた。