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原因などデンカ中間報告 青海工場での死傷事故

 デンカ(本社・東京都)は22日、糸魚川市の青海工場クロロプレンモノマー製造設備で6月、メンテナンス中の配管が破裂し協力会社の従業員1人が死亡、2人が負傷した事故について、事故調査委員会による中間報告書を公表した。

 事故原因は配管を通る「クロロプレンモノマー(CP)」と窒素酸化物(NOx)が結合した「CP―NOxダイマー」だったことを明らかにした。

 CP―NOxダイマーは100度前後で発熱し、乾燥状態では危険性が増すという。中間報告書では事故当時、作業員は配管を水洗いした後、ドライ窒素を流入させたことで乾燥環境にあり、配管切断時に電動のこぎりを用いたことで熱が発生し、切断場所から約3メートル離れた場所で破裂、同所付近で配管を支えていた協力会社の従業員が死亡したとしている。

 同社は7月、同社役員や大学教授ら8人で構成する事故調査委員会を設置、事故原因の究明を行っている。最終的な調査結果と再発防止策の公表は来年1月の予定。