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糸魚川市定例記者懇談会 駅北子育て支援複合施設 関連議案提出見送り 米田市長「整備遅れならず」  

糸魚川市議会12月定例会の提出議案などについて定例記者懇談会で説明する米田市長
(仮称)駅北子育て支援複合施設の整備は計画に検討を要する部分があるとして、債務負担行為に関する議案の上程が見送られた(糸魚川市大町2の計画地)

 糸魚川市は21日、市役所で定例記者懇談会を開いた。米田徹市長が27日から始まる市議会12月定例会に提出する本年度一般会計補正予算などの議案について説明した。

 市が12月定例会に提出する意向を示していた、同市大町2に建設計画の「(仮称)駅北子育て支援複合施設」の債務負担行為に関する議案は見送られた。

 米田市長は「まだ詰まっていない部分もあるので検討を要するということで今回は(議案提出を)断念した」と説明。国の補助金を受ける支援体制の中で令和9年度の供用開始を目指すことに変更はないとし、「12月定例会後の最短の議会で提出したい」と述べた。

 同施設の整備計画を巡り、10月26日と今月9日に総務文教常任委員会で協議が行われ、市は事業者が設計、建設、管理運営を一体的に行うDBO方式で進めたい意向に沿ってスケジュール案や事業者公募の実施案などを示した。これに対して委員からは基本計画(修正案)の見直しや施設利用の検証を求める意見、DBO方式の進め方に疑問の声が相次いだ。

 整備費用の財源は国の「都市構造再編集中支援事業」を活用する計画で、市は令和9年度の施設完成から逆算して債務負担の議案提出は12月定例会が「タイムリミット」だと説明してきた。米田市長は今回の見送りは同委員会での意見等を踏まえての判断とし、「市の方向性はある程度定まっている。手順の段階で慎重に検討していきたい。施設整備の遅れにはならない」と強調した。

◇13億696万円補正提案へ

 一般会計補正予算案は歳入歳出それぞれ13億696万4000円を追加し、総額を277億3240万1000円とする。主な事業は、えちごトキめき鉄道安定経営緊急支援事業120万円、子育て世帯緊急生活支援事業(物価高騰対策)4936万6000円、稲作振興事業(同)2500万円、道路除排雪事業3億7000万円、団体営現年農地農業用施設・県営現年農業用施設災害復旧事業2億5950万円、単独林業用施設・現年林業用施設災害復旧事業3980万円。

(仮称)駅北子育て支援複合施設の整備は計画に検討を要する部分があるとして、債務負担行為に関する議案の上程が見送られた(糸魚川市大町2の計画地)