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婚礼装束など展示 上越市戸野目 保阪邸で特別公開

保阪家に伝わる婚礼装束などを説明する保阪洋子さん(左)

 上越市戸野目の保阪邸は28、29の両日、特別公開を行った。県内屈指の豪農だった同家の婚礼装束や調度品の展示、ワークショップなどが行われた。

 保阪邸は明治44年築。近年は同市内の名家の建物と一緒に「上越名家一斉公開」の際に公開しており、ツアーなどを除くと単独での公開は久しぶり。今回のメインは婚礼装束とこし入れの道具。現当主、保阪洋子さんの祖母、つまさんが下越地方の豪農、市島家から嫁いだ際の打ち掛けや、秋田の地主から嫁いだ母のハルさんの振り袖、西陣の袋帯などが飾られた。

 洋子さんの曽祖父で、高田城址公園にハスを植えたことで知られる保阪貞吉は郵便の父、前島密の支援を行い、その縁で密は祖父母の婚礼で仲人を務めた。その際に引き出物で出された杯も展示された。

 母屋よりも築が古いという蔵では伊万里やガラスの器、日本人形など同家に伝わる調度品が展示され、2階ではルームフレグランスをブレンドするワークショップが行われた。

 同邸は11月11、12の両日に開かれる「上越名家一斉公開 秋の公開」で公開される。