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ムラヤママイマイのモニュメント糸魚川市に寄贈 明星山周辺に分布のカタツムリ固有種 にいがた貝友会

モニュメントの除幕式に発見者の村山さんや関係者が集って希少種の保全に理解と協力を願った(糸魚川市ジオパーク推進室提供)

 1971年に糸魚川市の明星山で発見され、明星山周辺のみに分布するカタツムリの固有種「ムラヤママイマイ」のモニュメントが、生息地が展望できる小滝川ヒスイ峡学習護岸上部に設置された。

 県内の貝類相の解明を目的に活動する「にいがた貝友会」(金安健一会長)が発足50周年を迎える記念事業の一環で建立。種の保全に理解と協力を願って同市へ寄贈した。

 「ムラヤママイマイ」は同会顧問の村山均さん(93、長岡市在住)が発見した新種。左巻きで扁平(へんぺい)した特殊な殻を持ち、石灰岩岩壁で生息する。マニアによる乱獲や気候変動などの影響を受けて生息数が激減し、「種の保存法」に基づいた国内希少野生動植物種の指定を受け、個体の捕獲や譲渡が原則禁止されている。市も今年10月に希少野生動植物保護条例を施行し、保護対象としている。

 モニュメントの除幕式を7日に現地で行い、村山さんや同会会員、地元の小滝地区、市の代表者ら約30人が集った。金安会長は「ムラヤママイマイの周知と保護につながるよう活用をしてほしい」と願い、井川賢一副市長は「モニュメントを一つのシンボルとして、ユネスコ世界ジオパークに認められた豊かな自然を守っていきたい」とあいさつした。

 併せて新潟県に生息する陸・淡水産貝類パネル展が31日まで、フォッサマグナミュージアムで開かれている。