高橋、大の里会見 地元の応援に感謝、力に 幕内、将来の横綱へ決意


新十両として挑んだ大相撲9月場所で勝ち越した十両西12枚目の高橋(24、二所ノ関)と十両東14枚目の大の里(23、同)が26日、母校海洋高で行われた化粧まわし贈呈式に出席し、続く記者会見で決意を披露した。地元の大きな応援に感謝の思いを表し、来場所以降への抱負を力強く披露した。記者会見の一問一答は次の通り。
―化粧まわしの贈呈を受け、決意は。
高橋 今回このような場を設けていただき、ありがとうございます。海洋高校の名に恥じないような相撲を取りきりたい。最終的には横綱の地位まで目指そうと思っているので、応援をお願いします。
大の里 今回、化粧まわしを用意していただき、ありがとうございます。今場所は12勝3敗という結果で惜しくも優勝を逃し、この化粧まわしを着けて勝てなかったので、(11月の)九州場所でこの化粧まわしを着けてしっかりと勝って幕内に行けるよう頑張りたい。
―十両に上がり、関取になって母校に戻ってきた思いは。
高橋 僕自身は(昨年4月の)入門あいさつ以来、こうやって新十両という立場でここに来られてすごく良かった。
大の里 僕は今年4月に入門記者会見を行い、あの時はスーツ姿でしたが、今回羽織はかまを着て、5カ月でまた海洋高校に戻って来られてうれしい。
―化粧まわしの感想は。
高橋 海洋高校の海、青色が主体で、校章も入っていて、すごく気に入っている。
大の里 母校の海洋高校の化粧まわしを着けて土俵に上がれたことはうれしく思う。
―来場所、十両2場所目で幕内昇進を決めると師匠(二所ノ関親方、元横綱稀勢の里)を上回るスピードになる。どんな相撲を心がけたいか。
高橋 自分の相撲を取りきって、一番一番集中して今場所よりもさらにいい成績を残せるよう頑張りたい。
大の里 あまり気にせずにいつも通り、勝ち越しとけがなく場所を終えることだけを考えたい。
―高橋関、プロになってすごく頼もしく誇らしい姿。プロに入って変わったところ、身に付けたところは。
高橋 大相撲界で立ち合いの当たり方や、体重を増加し、自分の相撲を取れている。
―大の里関、今場所は7月場所とは見違えるような、前に攻めて勇気のある相撲を取っていた。わずか2カ月で変化することは。
大の里 先場所負けてから見直して、毎日の稽古で四股、すり足、基礎基本から教えてもらった。自分の中で強くなったなという実感はなかったが、基礎基本をやって自信になり、強みにできた。
―アマチュアとプロは相当違うと感じるか。
高橋 プロとアマは全く別物。一番一番違う。仕事と思っているので、メンタル面、体のケアが大事になってくる。
大の里 アマとプロは別物と思っている。プロに入って半年だが、これからいろいろと教えてもらってたくさん吸収して学びたい。
―能生中、海洋高から一緒にやってきて、それぞれの存在感は。
高橋 中高大と一緒にやって、先輩後輩というより兄弟、何でも言い合えるような関係。今場所中も何げない会話をして、緊張を和らげることができた。自分としてはいいライバルであり、兄弟のような存在。
大の里 常に一緒にいる存在。(同部屋の嘉陽、麒麟龍を含めて)4人とも能生中、海洋高と一緒で、ご飯にも4人で行ったりするし、何でも言い合える。
―海洋高校相撲部で学んだ一番の教えは。強さの秘密はどこにあると思うか。
高橋 自分の中ですごく稽古をしたというか、させられたなと。あまり稽古するのが得意ではなかったので、怒られながら必死に頑張った。泣きながら稽古をした。楽な思いをして結果を出せることはないと思う。(現役部員には)とにかく稽古を頑張って、疲れていてもご飯をしっかりと食べて体重を増やしてけがをしない体をつくることが大事。
大の里 中学高校の6年間で相撲の基礎土台をつくれた。たくさん、夜遅くまで稽古をした。人以上に稽古をしたんだろうなという思いは残っている。
―糸魚川、能生の方々にメッセージを。
高橋 たくさんの方に応援をいただき、国技館にも足を運んでいただいた。結果を残していい報告ができたのはすごく良かった。来場所も頑張るので応援をしていただけたら。
大の里 今場所15日間、土俵入りの時から相撲を取るまですごい歓声。糸魚川、新潟から来ましたとたくさんの方から声をいただいた。普段相撲を見ない中学、高校の友達から連絡が入った。ちょっとはいい成績を残せたと思うし、これからも頑張っていきたい。
―母校の生徒へメッセージは。
高橋 応援している気持ちが伝わってきて、すごくうれしい。また、自分自身は大相撲に入門して一番下からスタートし、前相撲から一歩ずつ段階を踏んできた。諦めなければ何でもできると思っているので、生徒の皆さんにも何事も諦めずにいろいろとチャレンジしてほしい。
大の里 昨年教育実習に来て、今の2、3年生は一緒にやった。ステージに上がって見渡して、久々に顔を見られた。懐かしさもあった。教育実習を担当した子どもらが残っている時に化粧まわしの贈呈式をやってもらいありがたい。

