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市議にハラスメント発言 議長「冷静さ失った」 糸魚川市議会

 糸魚川市議会の議会運営委員会(宮島宏委員長、委員8人)が8月31日に開かれ、松尾徹郎議長によるハラスメント発言を受けたとして、同市議が調査を求めていた件を協議した。現在会期中の9月定例会後に当事者同士と複数の立会人を立てて話し合いの場を設けることとし、今後同委員会では審議はしない方向でまとめた。

 調査は、議長からのハラスメント発言を受けたとする田原実氏が、6月15日の同委員会で書面を読み上げて内容を説明し、調査報告を求めた。それによると、田原氏が建設産業常任委員会委員長を務めていた当時の令和3年12月13日、委員会審査休憩中に松尾議長が「この委員長はろくでもない委員長だ」と委員会議員や傍聴議員の前で発したという。

 31日の議運委で松尾議長は、当時委員長の田原氏から所管事項に関する相談を受け、誠意を持って対応したつもりだったが委員会の席上でそれら詳細な内容が説明されず、「議長として調整はできない」と事実をねじ曲げて伝えられたと説明。自身が中座した間の休憩中の発言で伝えた点にも不信感を持ったなど、事の経緯を伝えた。その上で「期数を重ねたベテラン議員で期待していただけに非常に残念に思い、『ろくな委員長じゃない』と失言した点については冷静さを失っており、反省している」と述べた。

 同日の議運委に田原氏は出席していなかった。宮島委員長は28日の本会議で、松尾議長から田原氏に発せられた発言内容を確認した結果について、「田原市議の指摘通りではないが、同様の発言内容が確認された」と報告している。同市議会はハラスメント防止条例づくりも含めてハラスメント防止対策に取り組みを進めている。