文字サイズ

県境越え地域医療考える 新潟大・富山大医学生らに講演など 上越市

富山大の関根道和医学部長が事業概要を説明
医学部生と地域住民が、共に地域医療について考えた

 新潟、富山両大医学部が共同で設置する「北越地域医療人養成センター」は26日、上越市東雲町1の新潟労災病院で「サマースクールin上越2023」を行った。両大の医学部3年生約45人のほか、立場や年齢もさまざまな地域住民11人が参加した。

 地域医療構想の重点支援区域である上越地域でフィールドワークを行い、両大の医学部生に、将来どのように地域貢献できるかを考えてもらう目的。

 プログラムは講演とグループワークで構成。事業責任者である富山大の関根道和医学部長が事業概要を説明した後、新潟労災病院の傳田博司院長があいさつ。「病院は設備があっても医師がいないと機能を果たせない。地域医療をどう支えていくか、会を通じて感じてもらいたい」と呼びかけた。

 講演には県立中央病院の木島朋子総合内科医師、上越総合病院の篭島充病院長が登壇。木島医師は「地域とはそこに暮らす人々そのものであり、医療は全てが地域医療」と伝えた。

 グループワークでは学生と地域住民が混在の班をつくり、地域医療の現状とこれからについて共に考えた。

 同センターは文部科学省の「ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業」を活用した取り組み。両大それぞれが持つ教育ノウハウやコンテンツを共有・集積し、地域医療を守る総合的な能力を持った医師の養成を目的としている。

医学部生と地域住民が、共に地域医療について考えた