文字サイズ

猛暑日、熱帯夜続く 上越地方夏の天気梅雨明け後、降水なく 新潟地方気象台に聞く

☆夏まとめ2023_MH

 今夏は梅雨明けまでは降水量が多かったが、それ以降は晴れや高温が続き、各地で渇水被害も発生。新潟地方気象台の山本浩気象報道官は「梅雨は雨が多かったが、7月以降はそれ以上に晴れの日が多かった」とした。今夏の天気を振り返る。

 今年は暖かい空気が流れ込みやすく、台風の湿った空気や梅雨前線の影響受けるなど、県内では6月はかなりの高温、かなりの多雨。7月も気温は高いままで、かなりの多照、かなりの高温だったが、上越市高田の月降水量は204・5ミリ(平年の99%)など、上越地域の降水量は平年並みか多いくらいだった。

 一方、8月は太平洋高気圧の発達もあり、連日晴れ。台風6号、7号もコースがそれたため県内ではまとまった雨は降らず、フェーン現象の影響で気温がさらに上昇した。糸魚川市糸魚川では8日に最低気温が30・6度で全国最高など、25度を下回らない熱帯夜が各地で続いた。上越市高田では20日時点で、年内の猛暑日日数、最低気温が25度上の日の日数とも、歴代最多。上越地域では梅雨明けから7日時点で、妙高市樽本を除いて降水量は0~20ミリにとどまっている。

 今年は、太平洋赤道域などで海面水温が高くなるエルニーニョ現象が発生しており、本来なら日本付近では、夏季は太平洋高気圧の張り出しが弱くなり気温が低く、日照時間が少なくなる傾向にある。だが、3年連続で発生したラニーニャ現象や地球温暖化の影響もあり、「これまでにない状況で影響の程度が読めない」(山本報道官)という。

 今後の天気については、9、10月とも高温傾向だが、秋雨前線や台風の影響を受ける見込み。ただ、前述の気象現象の影響もあり、降水量は平年並みとしている。10月までは残暑が続くとみられ、山本さんは「最新の気象情報を参照してほしい」と呼びかけている。