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猛暑・渇水乗り越え稲刈り 生育おおむね順調 田中ファーム

猛暑を耐え育ったつきあかりを収穫。JAえちご上越に出荷される

 上越市の平野部で主食用米の収穫作業が始まった。今年の水稲栽培は8月の猛暑、梅雨明け以降ほとんど雨が降らないことによる水不足の影響を受け、品質の低下などが心配されている。農業者は収穫後の乾燥、調整が終わるまで安心できない秋になりそうだ。

 収穫を行ったのは田中産業(同市土橋)の農業部門、田中ファーム。同市荒屋のほ場約4ヘクタールに植えた早生品種「つきあかり」を、コンバインで刈り取った。栽培担当者は「高温と水不足に悩まされたが、生育はおおむね順調。水田の表面が乾いているため、湿った水田より作業はしやすい」と話していた。

 収穫したコメは同社のライスセンターに運ばれ、調整・もみすりを経てJAえちご上越に出荷する。同JAは24日に初検査を行うことにしている。

 上越農業普及指導センターなどによると、平野部の早生品種は、出穂後の平均気温がおおむね26度を超える「高温登熟年」に該当すると予想される。品質低下を避けるため、遅れた収穫にならないよう注意を呼びかけている。

 中山間地を含めた市内全域で収穫を終えるのは11月初旬から中旬の見通しだ。