文字サイズ

雇調金不正受給 今月までに全額返還へ 「リフレ上越」解散、清算

市が「リフレ上越山里振興」の解散と清算に係る対応方針を示した

 雇用調整助成金など約3900万円を不正受給し、新潟労働局に返還を続けている上越市の第三セクター「リフレ上越山里振興」(同市皆口)について、市は17日に開かれた市議会全員協議会で、同社が8月末までに全額を返還する見通しだとした。市は同社を9月をめどに解散させる方針。

 同社が新潟労働局へ返還する総額は加算金(ペナルティー)と延滞金を加えて約4941万円に及ぶ。同社は17日までに4291万円を返還。残る650万円は同社の内部留保、不正の関与者2人および同社役員からの借入金で返還する予定。

 同社の発行済み株式の約80%以上を保有する市は、同社を破産させずに解散し清算する方針。同社は債務超過状態のまま解散するため、債権者の同意を得て裁判所の監督下で清算を行う「特別清算」を申し立てる予定。不正受給の返還金以外は財政支援することにしている。市は市議会9月定例会に補正予算として財政支援を提案し、解散後に支援を行う。

 宮越馨氏(無所属)は「未整理の部分が残っている現状で9月議会に提案することは時期尚早では」と意見。小田基史副市長は「年度ごとの経理報告、財務諸表を比較するなどし、その上で事業経費と不正受給金(の使途)について精査することで支援の金額を議案として提案する」とした。