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損壊部分じかに確認 地元住民ら現地説明会 糸魚川市来海沢地区

雨の影響で一部損壊した谷止工(奥)を目の当たりにする参加者ら

 令和3年3月に発生した地滑り災害からの復旧、対策工事が進む糸魚川市来海沢地区で10日、現地説明会が行われた。地域住民ら約20人が参加。県糸魚川地域振興局の担当者らに案内を受けながら、今年5月に大雨の影響で一部損壊した谷止工1基(No.2)などを見て回った。

 谷止工(No.2)は5月29日、雨で倒木や水を含んだ土砂が背面から流れ込んできたことで、加重によりコンクリートの継ぎ目を境にねじれるようにして前へ押し出された。応急対策として、前に盛土をして安定させる「押さえ盛土」、ワイヤセンサーや監視カメラの設置、背面の土砂撤去などを行った。

 今後の本復旧工事については、「恒久的な施設」に向けてコンクリートマット被覆工などを用いた構造を検討しており、8月下旬の災害査定を経て来年春から工事に着手する見通し。

 参加者からは工事概要などについて意見・質問が飛び交い、谷止工1基(No.2)をじかに見て「壊れているのがよく分かった」などと率直な声も上がっていた。

 今回の現地説明会は、大まかな説明や質疑応答は屋内の来海沢会館で行うなど熱中症リスクに配慮して実施した。