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「居場所」に集い遊び学び食事 中郷区さとまる学校取り組み 世代間交流で「こ食」回避

中郷コミュニティプラザで開かれている寺子屋&さとまる食堂。学習の時間は互いに教え合ったり、大学生のサポートを受けたりしながら宿題に取り組む子どもたち

 中郷区さとまる学校(竹内靖彦理事長)は本年度から、子どもたちの居場所づくりや世代間交流を図る「令和の寺子屋&さとまる食堂」に取り組んでいる。23日までの週1回、夏休み中の子どもたちが中郷コミュニティプラザなどに集い、勉強や遊び、食事を共にする。会場は子どもたちの笑顔やにぎやかな声であふれている。

 取り組みは、上越市の「地域独自の予算」などを財源とした「『こ食』解消で健康な身体づくり事業」の一環。孤食、個食、固食、小食など、現在の家庭の食卓の問題点を表した「9つのこ食」の回避、子どもの居場所や食を通してのコミュニケーションづくり、世代間交流が目的。市社会福祉協議会中郷支所が協力している。

 2日は中郷区内の小中学生、区外の児童ら37人が参加。午前中は学習の時間、こ食に関する保健師の講話に充てられた。午後は実験や工作のワークショップが開かれた。

 学習の時間は、ボランティアの上越教育大の学生が児童をサポート。勉強を見守ったり、アドバイスをしたりして、児童のやる気を引き出していた。

 中郷小6年の丸山雄雅君は「夏休み中に友達に会うことはあまりないのでうれしい。違う学校の子もいて新鮮な気分」と喜んだ。

 昼食の時間は、地域の1人暮らしの高齢者も参加。新鮮な地元産食材を使った料理を味わい、4世代がテーブルを囲んで食事と会話を楽しんだ。

 さとまる学校事務局の村本亜紀子さん(49)は「たくさんの子どもが参加してくれて、子育て世代に必要な取り組みと実感している。親以外の大人と触れ合う時間は大切。さまざまな世代と関わりを持ってほしい」と願った。