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自分たちにできることは SDGs未来都市妙高フェスタ 「脱炭素」などテーマ 環境映画上映、講演会も

あいさつする村山実行委員長
ごみ減量・リサイクルコーナー

 「SDGs 未来都市妙高フェスタ」が7月29日、妙高市上町の市文化ホールなどで開かれた。「脱炭素」を主なテーマにした企画に親子連れら市民が多く来場。環境啓発映画の特別上映会、基調講演会、ごみ減量・リサイクルコーナーなどを通じ「ゼロ・カーボン」「脱プラスチック」などについて理解を深め、自分たちが今後できることを考えた。

 イベントは、妙高市SDGs普及啓発実行委員会(実行委員長・村山敏夫新潟大准教授、事務局・市環境生活課SDGs推進室内)が市全体への浸透、具体的な実践活動の展開に向けて実施。自らSDGsに熱心に取り組んでいる大塩綾子さん(BSN新潟放送アナウンサー)が司会進行を務めた。

 午前には、環境啓発映画『マイクロプラスチック・ストーリー~ぼくらが作る2050年~』が特別上映された。ニューヨーク市の小学5年生がプラスチックの汚染問題を自分事として考えて行動し、「プラスチックゼロ昼食」などを実現していくドキュメンタリー。

 親子ら3人で鑑賞した同市小出雲の母親(36)は「プラスチックを自然に食べていると知り衝撃を受けた。海洋汚染の深刻さを理解できた」と感想。新井小5年の長女は「プラスチックなど、ごみは拾わなければいけないと思った」、同級生の女子児童は「プラスチックを食べた魚を人が食べると、健康が心配」などと気付きを話した。

 午後の基調講演会は、講師に気象予報士の田中美都さん(ウェザーマップ所属)を迎えた。田中さんは埼玉県出身。新潟テレビ21「スーパーJにいがた」の出演などを経て、現在はNHK総合「ニュースLIVE!ゆう5時」で気象解説を担当している。

 大学時代に妙高でのスキー合宿を経験している田中さん。「私たちの生活 私たちの新潟 地球温暖化でどう変わる」と題した講演では、新潟の気候の特徴、今後の酷暑化や局地的な豪雨と豪雪など、温室効果ガスによる気候変動の影響などを分かりやすく解説。ゼロ・カーボンを目指した暮らし、ハザードマップによる災害リスクの事前把握、情報共有の重要性を示し「私も、少しでも役立つように頑張る。皆さんもこの状況が少しでも良くなるように頑張りましょう」と呼びかけた。

 飲食ブースにはSDGsに関心を持つ地元の「キッチンカー」4店が出店。こだわりの米粉オムレット、米粉揚げパン、ホットサンド、アイスクリームなどが人気を集めた。

 あいさつで村山実行委員長は休日、暑さの中での来場に感謝し、「市民の皆さんと情報発信し、妙高モデルをつくっていきたい」と願った。

ごみ減量・リサイクルコーナー
「キッチンカー」飲食ブース