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本県産米1等比率13・5% コシ3%台 前年から大幅低下  

 本県の本年産水稲うるち玄米の1等米比率が、9月末時点で13・5%にとどまっている。農林水産省が10月31日発表した検査結果で明らかになった。1等米比率は前年同期の検査結果に比べ60・9ポイント低い。
 本県におけるコメの等級の低下は今夏の異常高温と渇水によるものと考えられる。1等米比率の低下は生産者の減収に直結する。経営状況の悪化や営農意欲の低下が危惧される。
 品種別の1等米比率はコシヒカリが3・6%で前年同期の80・2%から大幅に低下した。前年同期は0・3%だった3等米が検査数量全体の5割を占める。こしいぶきは15・9%、つきあかりは7・9%、高温登熟性に優れるとされる「にじのきらめき」も前年同期の77・5%から低下し26・0%だった。
 一方で「新之助」の1等米比率は97・3%で、前年同期同様9割台後半を維持した。
 全国の水稲うるち玄米の1等米比率は59・6%。2等以下に格付けされた理由は、充実度や光沢、粒の形など「形質」の悪さが最も多い。
 宮下一郎農水相は同日、閣議後の記者会見で「高温耐性品種への転換や技術の導入をさらに進める必要がある」と述べた。