糸魚川市内寺院で「平和の鐘」 広島平和記念日 追悼、平和願い込め
広島平和記念日の6日、糸魚川市内の各寺院で「平和の鐘」が鳴り響いた。
広島に原爆が投下された時間の午前8時15分に合わせ、同市平牛の西光寺(小柳学住職)には地域住民ら10人ほどが集まり、順に鐘を突いて黙とうをささげた。
10代の息子と訪れた40代女性は「戦地に行った祖父は体に傷があった。祖父から戦争の話を聞いた覚えがない。きっと大変な思いをしたんだろう」と話し、親子で一緒に平和を祈った。
終戦から78年。小柳住職(60)は「私も戦後生まれ。戦争の悲惨さを未来にどう伝えていくか。弔う(訪ねるの意)ことをして聞いて語り継いでいかなければ」と考える。
ロシアのウクライナ軍事侵攻、核使用の威嚇に不安や危機感を抱く声も聞かれた。「次の世代に核のない平和の世を引き継ぎたい」。同市平和委員会の霜野好克会長(81)は鐘の音に願いを込めた。
「平和の鐘」は原水爆禁止糸魚川市協議会が主催し、毎年協力寺院のもとで行っている。今年は市内23カ寺で実施。9日の「ながさき平和の日」、15日の「戦没者を追悼し平和を祈念する日」にも行う。