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〝リアル〟な避難 意識高め 能登半島地震同規模想定 市内全域で防災訓練 糸魚川市

沿岸部は津波の避難訓練を主に実施。地区の防災担当者らが避難所へ集まった住民の人数などを確認した(寺町区・ビーチホールまがたま)
防災展の会場で災害伝言ダイヤルを体験した親子

 糸魚川市は23日、1月1日に発生した能登半島地震と同規模を想定した総合防災訓練を市内全域で行った。市消防本部によると、参加は82地区約9500人(7日時点)。地区ごとに発災から1時間のリアルタイムで訓練に臨み、避難行動など初期対応を確認した。

 市内で震度5強の揺れを観測、津波警報が発表された想定で実施。沿岸部は津波、中山間地は土砂崩れ、住宅密集地は火災、倒壊家屋など地震によって起こり得る各種災害に備えた。要支援者の補助などそれぞれ地区の実情に合わせて取り組んだ。

 寺町区(約1200世帯)は津波避難。住民が区内に設けた4カ所の避難所を個々に目指した。寺町4のビーチホールまがたまには約140人が避難し、各自が非常用持ち出し袋を背負い、家族や近所の人らと声をかけ合って集まった。

 渡辺勇副区長(68)は「津波に敏感になった。これまでより訓練の参加者が増え、実際に非常用袋を持って避難する人も多かった」と話した。

 徒歩での避難がほとんどだったが、同地震では高台へ避難する車で市内道路が渋滞する課題も浮かんだ。50代女性は「1月1日の地震の時は車で総合体育館に行った。ここは海がすぐそば。逃げられるか。避難の判断は難しい」と改めて考えた。

 訓練を視察した米田徹市長は「行動することで見えるものがある。自然災害に対して今まで以上にどうするべきかを考えなければならない」と話し、今後、各自治会(自主防災組織)と連携して検証、対策を図るとした。

◇体験や展示など防災展

 訓練後、防災展が糸魚川市民会館で開かれた。降雨体験、防災備蓄品やマンホールトイレの展示、応急手当てなど関係機関、団体が出展。市民が訪れて関心を寄せた。

 小学2年生の娘と災害伝言ダイヤルを体験した父親(47)は「初めてやってみて確認できた。災害の時もみんなで協力して助け合えること、子どもも体験してみて安心になれば」と話した。

防災展の会場で災害伝言ダイヤルを体験した親子