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北陸信越一体感を 富山から上越、敦賀つなぎフォーラム 識者ら展望と分析 北陸新幹線

北陸新幹線の新たな始発・終点となる福井県の敦賀駅(1日)

 北陸新幹線長野―金沢開業から9年と3月16日の敦賀(福井県)延伸を控え、有識者らが語るフォーラムが18日、主会場の富山市と敦賀市、上越市をオンラインで結び開かれた。富山国際大(富山市)と北陸新幹線沿線連絡会議主催。

 新幹線が与える地域への影響を調査する富山国際大の大谷友男准教授が基調報告。開業により富山・石川両県から三大都市圏への大学進学者は減少し、沿線の新潟、長野、群馬への進学者が増加したと指摘した。

 ただ新潟でも新潟大への進学者は少なくなり、上越妙高駅に近い上越教育大への進学者が増加していると述べ、新幹線の延伸効果が進学面に出ていることを示した。

 敦賀開業による東京―敦賀間の時短効果は薄い一方、福井、石川、富山、新潟(上越)、長野の時間短縮効果が享受でき「北陸信越相互の結びつきを強めることが期待される」とした。

 日本政策投資銀行北陸支店(金沢市)の飯田一之氏は、北陸新幹線の敦賀延伸で福井県民にとって新潟(上越)、長野が身近になり、ウインタースポーツでの往来や経済圏の拡大が起きると予測。北陸経済研究所(富山市)の藤沢和弘氏は、延伸で期待される観光客の増加について「競争力のある実力派のコンテンツでなければ、人を引きつけない。新幹線が来ればハッピーというものではない」と厳しい意見を述べた。

 整備新幹線と沿線自治体を研究している青森大の櫛引素夫教授は、敦賀市から出席。「(イベントや一時的な集客などの)開業効果と新幹線効果は分けて考えるべきだ。金沢開業当時と比べると、経済・社会情勢がかなり変化した。複雑で奥の深い効果が出てくる。変化を常にウオッチし、どんな手を打つかがポイントになるだろう」とした。