文字サイズ

運転禁止命令を解除 東京電力柏崎刈羽原発 再稼働は地元同意焦点 原子力規制委  

 原子力規制委員会は27日、東京電力ホールディングスに出していた柏崎刈羽原子力発電所の事実上の運転禁止命令を解除した。再稼働に向けて、県をはじめ地元の同意を得られるかが焦点となる。

 柏崎刈羽原発を巡っては、規制委が2021年4月、核物質防護設備の不備やIDカードの不正使用を受け、東京電力に事実上の運転禁止を命令。その後、改善状況について追加検査を行ってきた。規制委は27日、「核物質防護の不備が改善され、自立的な改善が見込める状態であることが確認できた」として、命令解除を決めた。

 東京電力は同日午後、「福島第1の事故の反省と教訓に立ち返り、自律的な全員参加型の改善活動を継続し、原子力事業者として地元、社会の皆様から信頼いただけるよう取り組んで参ります」とコメントを出した。

◇「信問う」に含み 知事選排除せず 花角知事

 花角英世知事は27日、運転禁止命令の解除が行われる前の記者会見で「県民への信の問い方」を問われ「信を問う、というのは存在を懸ける、という意味が強い」として、知事選で県民の判断を仰ぐ選択肢を排除しなかった。また、柏崎刈羽原発周辺からの避難道路など、安全対策にも触れ「安全に避難するための環境整備は必要。(原発の)稼働がどうであれ、使用済み燃料があれば事故はあり得る」として、国にも引き続き整備を求めていく姿勢を示した。

 花角知事は同日午後、規制委の判断を受け「規制委は追加検査の結果と東京電力の適格性の再確認結果、これらを踏まえた判断の経緯について、県技術委員会で説明し、県民にも丁寧に分かりやすく説明してほしい。県技術委は説明を踏まえしっかり確認してほしい」とコメントを出した。

◇東電へ不信感「まだ拭えず」 中川上越市長

 上越市は市域の一部が柏崎刈羽原発の30キロ圏内(UPZ)に当たる。中川幹太市長は26日の記者会見で「規制委の科学的・客観的な判断と市民・県民の信頼性とは別の話」と述べ、自身も東京電力への不信感を拭えていないとした。市民との信頼関係構築について「今まで不祥事を積み重ねてきたが、今後そうならないよう努力してほしい」と述べた。また、UPZ自治体にも再稼働に関する事前了解権を求める考えに変わりはないとした。