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「これいくら」威勢よく 年の瀬告げる「サメの競り」 上越市木田3 一印上越魚市場

ぶつ切りにされたサメの身一切れずつが競りにかけられた

 上越市に年の瀬を告げる「サメの競り」が27日、上越市木田3の一印上越魚市場で行われた。スーパーのバイヤーや鮮魚店主らが集まり、ぶつ切りにされたサメを次々に競り落とした。競りに参加しない鮮魚店やすし店のバイヤーも、年に1度の恒例行事を見つめていた。

 競りにかかったのは気仙沼(宮城県)で水揚げされたオスのモウカサメ26匹。大きいもので100キロあり、切り身は1切れ当たり8~15キロ。オスは身の栄養を子育てに使うことがないため、メスに比べ味が良いとされる。

 競りでは、競り人の「これいくら」という威勢のいいかけ声と市場独特の値決めのやりとりの声が響いた。取引価格は平均1500円程度。同市場の尾崎徹社長は「価格は例年より少し低かった。量が昨年より多かった分もあるが、需要が減っていることも痛感する」と話した。

 上越のサメ食文化は江戸時代から続くとされ、身は煮付けやフライ、皮を使った煮こごりなどは現在のおせち料理に受け継がれている。尾崎社長は「産地ではサメを漁獲する漁師が減少、漁船や輸送の燃料価格も高騰するなど課題はあるが、上越のサメ食文化はぜひ残したいと考えている」と話していた。